< 2011/1/28 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■【 The JSLD News 】日本自治創造学会メールニュース第2号 ■■
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~もくじ~
(1)分権化に応える首長と議員の責任
PHP研究所代表取締役常務 永久 寿夫
(2)第2回日本自治創造学会研究大会 開催予定
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(1)分権化に応える首長と議員の責任
PHP研究所代表取締役常務 永久 寿夫
構想日本のJIフォーラムに登壇した竹原信一・前阿久根市長は、
「公務員が身分化」しており既得権益を離そうとしない、それを破壊
しようとしたのが自分である、という刺激的な発言をした。そうなっ
た最大の原因は中央集権体制にあろう。中央の指示に従うことが「地
方自治」なら、公務員は「代官様」となる。首長の経営手腕や議会の
立法・チェック能力など問われない。むしろ、利益を共有し、みな同
じ穴のムジナを決め込むほうが得になる。フォーラムに参加していた
他地域の自治体関係者からは、竹原氏の表現は過激だし手法に必ずし
も賛同せずとしながらも、実態は多かれ少なかれ似ているとの感想が
聞かれた。
菅総理は施政方針演説で、「平成の開国」「最小不幸社会の実現」
「不条理をただす政治」という3つの理念を掲げ、ロジックは明確に
示していないものの、地域主権改革をその推進の土台に位置づけた。
ともかく具体策として、地域が自由に活用できる一括交付金が創設さ
れる。当初、各省から提出された財源は28億円。これでは地域の夢
は実現できないと閣僚に強い指示を出し、来年度は5120億円、再
来年度は1兆円規模にするという。金額を吊り上げたことを評価して
欲しいとの印象を受けるが、財源の規模より、全国津々浦々、竹原氏
がいうような状況なら、その使われ方のほうが気にかかる。
地域主権改革の最終目標はさらに先にあり、今国会では、基礎自治体
への権限移譲や総合特区制度の創設を提案するということである。自
由に使えるおカネを増やす以上、それを使う権限を増やすのは当たり
前である。だが、これで地域経営が改善するかと言えば、大きな間違
いである。より多くの権限とおカネをもつようになった既得権者は、
自分たちの「夢」のために地域のムダをつくるかもしれない。自分で
稼いだおカネは大事に使っても、もらったおカネは浪費するものでは
ないか。地域の夢を実現するには、本来、大幅な税源移譲が必要なの
である。現状、それが難しいとするならば、竹原流の「破壊」の是非
はさておき、それぞれの自治体において過去の考え方・やり方・事業
そのものを一度清算することがやはり肝要となる。それができる「経
営者」や「監査役」を選べるか、統一地方選のポイントはそこにある
はずだ。
(2)第2回日本自治創造学会研究大会 開催予定
日にち:2011年5月12日(木)~13日(金)の2日間
場 所:日本都市センター コスモスホール
詳細は決まり次第お知らせいたします。
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発行:日本自治創造学会
東京都中央区日本橋馬喰町1-12-2タック馬喰町707
お問い合わせ: info@jsozo.org
ホームページ: http://jsozo.org
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