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【fromJSLD】日本自治創造学会メールマガジン第36号

< 2018/12/15>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■■【 The JSLD News 】日本自治創造学会メールマガジン第36号 ■■

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【目次】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.巻頭寸言
  穂坂 邦夫(日本自治創造学会理事長)
2.リレートーク
  井上 貴至(愛媛県市町振興課長)
3.ニュース/情報ピックアップ
4.イベント情報

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1.巻頭寸言

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「直言」

 穂坂 邦夫(日本自治創造学会理事長)

 水道法の改正は大きな議論を呼んだが、地方の主権や自治の在り方についての言及はなかった。
 本来であれば、水道事業における公営と民営の選択は地方自治体が行うので、地方の力量が問われることが問題視されるはずであった。
 国民・市民はもとより有識者・マスコミも地方自治の在り方や地方の役割について、何の理解もないのだろうか。地方自治は民主主義の学校と言われている。今こそ、地方自身の発信力が問われているのかも知れない。

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2.リレートーク

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多様性高めるため、議会自ら提案を!

 井上 貴至(愛媛県市町振興課長)

松山発祥のICT企業サイボウズ(株)は、「100人いたら100通りの働き方があったらいい」と考え、メンバーそれぞれが望むような働き方を実現できるようにし、注目を集めている。
「副業許可」、「子連れ出勤制度」等の他、「育自分休暇」として、35歳以下で転職や留学等、環境を変えて自分を成長させるために退職する人には、退職後6年間以内ならば復職を認めている。
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仕事柄、たくさんの議員の方々にお世話になった。立派な方も多い。しかし、今の日本の地方議会で、最大の問題は構成が偏っていることだと考えている。
60代以上、男性、自営業ばかりで、若者、女性、サラリーマンは少なく、それらの意見は反映されにくい。

若者等が少ないことの原因の一つとして、特に小規模市町村の報酬が低いことが挙げられるが、それだけではないだろう。議会の開催時間や開催方法等により子育てや仕事との兼業が難しい他、議員を目指した後の選択肢が限られ、復職することが難しいことも大きな要因だと思う。

「育自分休暇」のように、復職できる仕組みがあれば、より多くの若者等がチャレンジできる。学校の先生や警察官等が、議会でその専門性を生かしてもらうことは有意義だろうし、また、議員としての経験を生かしそれぞれの職場に戻ることは学校等にとっても気づきになるだろう。
議会の多様性、働きやすさを高めるため、議会自らどんどん提案してほしい。
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古今東西、街の発展で一番大切なことは、「いかに優秀な人を集め育てるか」だ。そうした観点から、最近のクリエイティブシティ論では、街のLGBT比率や外国人比率等が注目されている。LGBTや外国人を排斥するのではなく、仲間として認め、登用するかが、一つの指標になるからだろう。

議会で、若者、女性、サラリーマンをいかに登用するか。議会の多様性を高めることは、街の発展にもつながることだ。多様性改革が連鎖することを期待している。

井上貴至:愛媛県市町振興課長。1985年大阪生まれ。2008年総務省入省。15年4月から自ら提案した地方創生人材支援制度の第一号で鹿児島県長島町に赴任。同年7月から副町長。17年4月から現職。週末は全国の現場を訪ね歩く。「ミツバチが花粉を運ぶように新しい花を咲かせたい」

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3.ニュース/情報ピックアップ

地方自治に関係する気になるニュースをピックアップします。

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税収再配分 東京と地方か、国と地方か

地方法人課税の偏在是正策をめぐる国と東京都との応酬は、今年の大きなトピックの一つでした。

「東京一極集中」と、東京の「一人勝ち」に対する全国の厳しい目が注がれる中、東京都としては、「地方が自由に使える財源を拡充し、国・地方間の税財源の配分の在り方を見直すことが必要だ」と論陣を張っており、「地方の盟主」ということなのかもしれませんが、それを見守る「地方」の側としては、「盟主だったらもっと気前よく分けてくれてもいいんじゃないの?」くらいに思っているのかもしれません。

さて、事の発端は、東京と地方との間の格差が広がっているということで、「水平的」な再配分を見直そうという話であるのですが、東京都が言うように国と地方との間の「垂直的」な配分を見直すべきということももちろん重要です。

しかしながら、その議論には、「こっちはカツカツだ」、「そっちは余裕がありそうじゃないか、ちょっとよこせ」という話ではなく、国と地方の間での役割分担の議論、東京と地方の間でどうやって日本人の生活を守り、経済と自然を調和させていくか、というような議論とのセットであるべきだと思います。

★都税の地方配分で大幅税収減の都 政府と10項目で協議

https://www.sankei.com/politics/news/181211/plt1812110033-n1.html

2018年12月11日 産経新聞

★偏在是正「東京の稼ぐ力そぐ」 都知事、反対姿勢貫く

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38531480U8A201C1L83000/

2018年12月5日 日本経済新聞

★税収再配分、都から地方へ年1兆円規模 政府・与党方針

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38448450S8A201C1EA2000/

2018年12月3日 日本経済新聞

★都から地方への税収再配分を倍増へ 政府・自民調整 19年度税制改正で

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37980580Q8A121C1EE8000/

2018年11月20日 日本経済新聞

★税の偏在是正 都が報告書 「安易な取り上げ」と反発

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37068170Z21C18A0EE8000/

2018年10月29日 日本経済新聞

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4.イベント情報

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地方行政に関連するイベント情報を中心にお知らせするコーナーです。
掲載希望のイベントがありましたら、編集委員(info@jsozo.org)まで御一報ください。

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発行:日本自治創造学会
編集:日本自治創造学会メールマガジン編集委員

東京都千代田区神田佐久間町2-24-301

お問い合わせ: info@jsozo.org

ホームページ: http://jsozo.org
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